
この商品の詳細
- 出版社
- 筑摩書房
- 出版社シリーズ
- ISBN
- 4480440105
- サイズ
- 文庫
- 発売年月日
- 2025年03月01日
この商品の紹介
戦後派の巨匠が贈る昭和のユーモア短編集
強烈な友人・知人たちとの奇妙な会話、突飛なエピソード、滲み出す虚無感。
生誕110年記念復刊
解説・荻原魚雷
「相手をグサッと突き刺すような言葉は、お互いに本能的に避けるでしょう。それがルールというものです。あんただって誰かと喧嘩して、大バカと言われるより、ウスバカと言われる方がこたえるでしょう。」(「ウスバカ談義」)
「山名君の説明では、友達にもたくさんの種類があり、たとえば、善友、悪友、益友、損友、その他棋友、釣友などいろいろあって、山名君は私の益友をもって任じているのだそうである。(「益友」)
ウスバカと大バカの違いとは? 善友・悪友ときて、益友とは? 買ってきたタコは何故七本脚なのか? 主人公のもとをたびたび訪れては奇妙な問答を繰り返し、何かを押し付けたりやらせたりする男・山名君との珍妙なやりとりが絶妙な連作ほか、語り手と友人知人が紡ぐ物語10編。戦後派の巨匠にして、虚無と表裏のユーモアで独特な存在を示した著者、最後の傑作短編集。
カバーイラスト 樋口達也
カバーデザイン 明石すみれ
(芦澤泰偉事務所)
ウスバカ談義/文庫