
この商品の詳細
- 出版社
- クリニコ出版
- 出版社シリーズ
- ISBN
- 4910396361
- サイズ
- 単行本
- 発売年月日
- 2023年08月01日
この商品の紹介
― 私が二女の子育てを通して感じてきたことがデータによって裏付けされたように感じました。二女が産まれてすぐ重度の食物アレルギーと診断された時,主人が体験してきたようなアレルギーマーチが彼女にも起こるのだと絶望したのですが,実際はそうではありませんでした。食物アレルギーは舌下療法で徐々に改善されましたし,その後,喘息を引き起こしているわけでもない。長女は幼児期喘息になりかかっていたのですが,早期に治療をしたので現在は完治したと言っていいと思います。長女と二女は7 歳差ですが,二女の学校行事の際の食物アレルギーの申告者数は少し増えているように感じますし,中学生になってお友達が喘息を起こしたという話は聞きません。一方,よく聞くようになったのは花粉症や結膜炎,鼻炎です。花粉の季節になると,市販の飲み薬を飲んでいるという人もいるし,耳鼻科で新しい治療を試したという話もちらほらと聞いています。そこで,漠然と「費用はどれくらいかかるのだろうか」と感じ,二女も主人も結膜炎に悩まされているので,治療に踏み切るタイミングはいつかくるのだろうか,と感じました。衝撃を受けたことは,時代劇の中の話と思っていた金額によって薬をあきらめるということがすでに現実にあるということで,確かに実際私自身も,ヒルドイド*でさえ無料ではなくなったら皮膚科に頻繁に行かないかも,と思ってしまいました。さらに衝撃だったことは,そのことが,日本の医学水準に影響を与えるということでした。今回の対談のテーマに医療費と入っていて,医療費を支払う患者だけの問題と思っていましたが,そうではないということがわかりました。症状として鼻水,涙が止まらなくて日常生活に支障が出ている人をよくみかけるようになったので,次号の花粉症特集にこそ,これから費用によって新しい治療を試してみようという人も増えるのではないかな
アロスエルゴンVol.3No.2(2023)/単行本